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へそ

渚の拾いもので、『へそ』と言えば・・・
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やっぱり先ず、私はビン玉などカラス浮きの“へそ” (製造時に、吹き竿で空気を吹き込んだ穴に、ガラスで蓋をした部分☟)が思い浮かびますが、池田等先生の「ビーチコーミング学」を読むと、神奈川県南東部の三浦半島では、「へそ石」と呼ばれる上下に貫通した痕跡が残る石が打ち上がるそうです。
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このへそ石、実は高知県東部の海岸にも打ち上がります。
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表面が茶褐色で、錆びたような見た目のこの石は、『室戸鉄丸石』と呼ばれていて、観賞用の石として有名だそうですが、中には上の画像のような、ハッキリとした“へそ”のあるものが見つかります。  これらの石は、室戸岬周辺の泥岩の地層に含まれていたものが、波によって洗いだされ、海岸に打ち上げられたもの。 
徳島県立博物館のN先生によると、このへそ石は「巣穴化石/生痕化石」(多毛類の棲管)、タッセリア(Tasselia isp.)と考えられていると教えて頂きました。
(ビーチコーミング学にも、三浦半島のへそ石は生痕化石という記されていますね。)
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なるほど~ こうしてみるとゴカイの巣☟とソックリですよね~♪ (* ̄∇ ̄*)
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※4月27日から徳島県立博物館で開催される漂着物展 『海からどんぶらこ -浜辺の漂着物-』では、博物館所蔵の室戸産の立派なへそ石の標本が展示されますよ。

by taibeach | 2012-04-04 21:54 | 海の生き物  

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