鰹の烏帽子の押し浮袋
普段は沖合を漂いながら生活していますが、太平洋側では台風が接近した時など、海上から陸に向かって強い南風が吹くと、大量の青いクラゲ達が打ち上がられることがあります。
そんな青いクラゲの中でも注意していただきたいのが、この☟『カツオノエボシ』(鰹の烏帽子)
名前にはクラゲとついていますが、厳密にはクラゲではなく「ヒドロ虫」の仲間で、1個体に見えるのは、実は多くのヒドロ虫が集まって形成された群体です。
カツオノエボシは、気胞体(浮き袋)で海に浮かび風や波をを受けて大海原を旅していますが、漂着したばかりの気胞体は、これがまた凄~く美しいんですよね~!
そこで私は考えました。 この美しい気胞体を、なんとか標本にして残せないものかと・・・
では、どうするか。 そうだ、冷凍乾燥だ! \(^0^)/
カツオノエボシは死んでしまっていても、刺細胞は物理的な刺激に反応して、毒のある刺胞を発射するので、安全のため厚めのゴム手袋を着用し気胞体をつかみ、気胞体を割らぬ様注意しながら、ハサミで刺細胞のある青い触手の部分を出来る限り切り落としたのち、冷凍庫へポン!
つまりは押し葉を作るやり方(^^;)で、この方法で今までにも、ギンカクラゲやカツオノカンムリの骨格を押しクラゲにしてきた実績ある方法である。(笑)
やり方は、冷凍乾燥方と同じく青い触手の部分を極力除去した気胞体の表面を、ティッシュを使って水分を拭き取り、その後折り畳んだティッシュで上下を挟み、気胞体を割らぬ程度(薄い雑誌など)の圧力をかけて、ゆ~くりと気胞体のガスを抜いていきます。
そして出来上がった鰹の烏帽子の押し浮袋が、コチラ☟
by taibeach | 2013-07-14 20:53 | 海の生き物